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瀧口修造展
昨日(5月18日)から始まった「詩人と美術 瀧口修造のシュルレアリスム展」を見に小樽文学館へ出向く。瀧口修造は、戦前からシュルレアリスムの紹介者として有名ですが、小樽にも縁が深い人でした。20歳の頃、小樽に嫁いだ姉を頼って来道し、病気療養をかねて1年半ほど住んでおり、その後大学に復学してもたびたび小樽を訪れていたようです。そもそも彼がシュルレアリスムに開眼したのも、小樽で読みふけったアンドレ・ブルトンの著作からの影響だといわれています。

展覧会場には、シュルレアリスムゆかりの画家であるマックス・エルンストやマルセル・デュシャン、ジョアン・ミロ、マン・レイらが、日本人では菅井汲、瑛九、中西夏之など、そして瀧口修造の作品が整然と陳列されていました。ただ、展覧会場がいかんせん既存のスペースを使っているせいか、空間処理の仕方がまずく、せっかくの作品が光彩を放たれないでいるというのが率直な感想でした。まあ、贅沢をいってもきりがないのですが、これが例えば直島あたりの展示施設・空間スペースで展示されたらと考えてしまいますね。

そんななかで、今回の収穫は『詩的実験1927−1937』(思潮社)の限定版を四十数年ぶりに見られたことと、その生原稿が展示されていたことでしょう。限定版は、1967年12月に1500部出されたのですが、私がもっているのは1971年12月に出された縮刷版の方。やはり限定版は素晴らしい。白い表紙にモノクロで「瀧口修造の詩的実験1927−1937」と書かれただけなのですが、そこに余白の美を感じるのは私だけではないでしょう。

この展覧会は、6月30日まで行っており、その間にピアノコンサート(武満徹作品を中心に)、講演会(瀧口修造・小樽・シュルレアリスム:巌谷國士)、講演会(シュルレアリスムの謎をひも解く:村松和明)等といった行事が予定されています。

武満徹が瀧口修造の詩「遮られない休息」にインスパイアされて作った曲ですね。 ピアノは高橋悠治さんかな。
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